忘年会が開催できない!食事代を現金支給したときの税金は?
2020.12.23
税務
おはようございます、御堂筋税理士法人の高岡でございます。
大阪には会食の自粛要請がだされ、
私自身も、会社としても食事会は
すっかりなくなってしまいました。
今年は毎年恒例、事務所の忘年会もありません。
ビンゴに10大ニュースに、毎年の風物詩が寂しいものです。
そんな中、小単位での親睦を深めてもらうことを
目的として、会食の現金補助を検討されている
お会社もあるのではないでしょうか?
会社からの食事代って、福利厚生費?交際費?給与?
課税関係は一体どうなるのでしょうか。
①まず、昼食の給食などの取り扱いは以下のようになります。
しかし、これは食事を現物支給した場合のみに適応されます。
●役員や使用人に支給する食事は、
次の二つの要件をどちらも満たしていれば、給与として課税されません。
- 役員や使用人が食事の価額の半分以上を負担していること。
- 会社負担の金額が1か月当たり3,500円以下であること
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2594.htm
この場合は、従業員さんに所得税の負担はかかりません。
②現金を支給したとき
現金で食事代の補助をする場合には、深夜勤務者に夜食の支給ができないために1食当たり300円以下の金額を支給する場合を除き、補助をする全額が給与として課税されます。
したがって、今回のような忘年会の食事代の補助を
行う場合は、従業員さんの給与課税の対象となってしまいます。
考え方としては、従業員さんに旅行券を渡した時に
課税対象となる理由に近いかと思います。
旅行券の支給が原則として課税対象となるのには
以下のような理由が国税庁より示されています。
「一般的に、旅行券は有効期限もなく、換金性もあり、実質的に金銭を支給したことと同様になりますので、原則として給与等として課税されます。」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2591_qa.htm
現金支給はそもそも課税対象ですが、なぜかと考えると
その手当分を、本当に忘年会費用に充てるかどうかは
わからない…という考えが背景にあるのでしょうね。
コロナ禍で企業も様々な方法を考えますが
例年と異なることには、何か税の落とし穴が
あるかもしれないので是非実施される前に
担当者までご相談ください。