マラソンと経営のコックピット
2013.12.14
税務
御堂筋税理士法人 才木です。
経営のコックピットは経営計画の実行管理で必須ツールです。
なぜなら、経営の全体像を数値化出来ているからです。
私は趣味で、マラソンをしています。
※実際は、ハーフマラソンしか走ってないのでフルマラソン完走者からは、
ハーフはマラソンと言わない!とおしかりを受けることもありますが・・・・。
その時に、時計で現時点でのペースと現時点までの累計平均ペースを
ウォッチしながら走っています。
かつ、現在走っている道が上り坂なのか、下り坂なのかの違いも考慮に入れて。
・上り坂のこのペースはいい感じ!⇒体が軽いな!⇒もう少しペースを抑えて体力温存
・下り坂でこのペースは遅い・・・・⇒体が重い?⇒もう少し腕を振ってみよう
というように、1kmあたりの速度をもとに、走る方法やモチベーションを切り替えています。
つまり、この瞬時ペースと平均ペースが私のKPIなのです。
マラソンの話は、このくらいにしておいて、話を戻しますと
経営にこのマラソンの例を参考に考えていくと、非常に面白いです。
現在、工務店経営のコックピット作りを塾形式で行っています。
工務店経営の営業プロセスは、
顧客接点⇒個別相談⇒提案⇒見積⇒契約⇒工事着工⇒竣工⇒アフターメンテ
といった流れが一般的なプロセスです。
しかし、1社として同じやり方で実行している会社はありません。
・個別相談に力を入れている会社
・提案書作成に力を入れている会社
・契約時のサプライズを売りにして紹介に結び付けている会社等々
様々です。
それは、その会社の特徴であって良いのですが、その特徴が業績に
反映できているかはまた別の話なのです。
・個別相談に力を入れすぎて、顧客も混乱して余計に契約率が落ちた・・・・
・提案書に時間がかかり過ぎて、顧客から催促が出て失注になった・・・・
これは、マラソンいうと、
・腕を振ってペースを上げようと頑張ったが、余計に疲れて失速・・・・
・ピッチを上げようとしすぎたため、足に疲労がたまりペースダウン・・・・
というように、自分自身の仮説そして意思決定がうまく機能しているかは
ペースでチェックしなければいけないということです。
では、工務店経営におけるペースは何か?
それは、何といっても年間完工予測による利益予測です。
これは、瞬時(毎月の完工予測)と累計(決算予測)とになります。
先月も、このコックピット作成塾である会社の決算予測が赤字○○○万円と
コックピット数値で出ました。決算まで、あと5ヶ月の状態です。
社長「えっ!黒字にはならんと思ってたけど、生々しいな・・・・」
そして、今月の報告では、なんと先月の赤字幅が70%削減でき、なんとか
黒字決算が見える状態までキャッチアップ!
私「なで、ここまで追いつけたのですか?」と質問すると
社長「それは、先月のこの塾で赤字○○○万円と生々しい数字で出たからです。
今までは、厳しいな?とか、もう少しかな?とか、抽象的な表現でしたが、
赤字○○○万円とでたら、その数字が頭から離れない!
その数字が私の心に火をつけたと思います」
さすがの行動力ですね!
このアクションは、「利益を○○○万円上げる」という目的をもった行動を選択し、
集中して取り組んで勝ち取れた事例です。
しかし、現実にはこのように上手くいかない場合もあります。
その場合でも、このコックピット上プロセス
顧客接点⇒個別相談⇒提案⇒見積⇒契約
のどのプロセスに課題があるのかも、数値化出来ているので、
打ち手が見えてくるということです。
今回の私の気づきは、私たちが税務サービスの基本として掲げている
「1ヶ月目から決算予測」は、徹底して行わなければいけないということです。
これが、目標達成のためのKPIの一つ目なのです。
・走りたいから走る!
・インディアンカレーが食べたいからインディアンカレーに入る!
・堂島ロールが食べたいから堂島ロールを買いに行く!
それぞれ、人間はやりたいこと行動に起こします。
つまり、目標が目標達成したい目標であり、その乖離が明確であれば
その乖離を真剣に埋めたくなるはずですです。
すると、必ず目標は達成する!
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