資金繰り予測と実績との差異をなくすには?
2010.07.15
税務
コンサルティングに強い 大阪 税理士小笠原/河原事務所 才木です。
新規税務関与のお客様へスタッフの小笠原と一緒に訪問しました。
今日の目的は、先月にご相談を受けて宿題とさせていただいた
資金繰り予測と実績差異を少なくするという目標達成のフォロー
アップです。
先月にお伺いした時にそのお話をいただいたのですが、
詳しく内容をお聞きしていると、資金繰り予測を月初に計画し
訂正があるたびにそして実績値をその計画シート(エクセル)に
上書きして、月次資金繰り表として使用しているため、予測と実績
のギャップが認識できるようになっていませんでした。
そのような状態で、社長さんから
『なんでこんなに資金繰りが狂うの?』と
聞かれても、経理担当者のMさんは答えることが
できませんでした。そりゃそうですよね。
そんなことがあって先月のご相談にいたった訳です。
『なぜ資金繰りが狂うの?』という社長さんの質問は、
『当初の資金繰りと実際の資金繰り差異は何?』
そして、
『その差異は、どのような原因で起こっていて
その原因分析して改善できることはして欲しい』
という社長の願いが含まれているのではないでしょうか?
そこで、予測と実績をきちんと比較できるようにすることとともに
その差異原因を記入して下さいとお願いしていたわけです。
そして、資料を拝見すると、キチンと実績差異を一覧表に
まとめてくれていました。Mさん御苦労さまでした。
そして、収入面と支出面に分けて分析を進めてみると、
収入面での差異原因は4件。
しかも2件で差異金額の90%を占めていました。
1. 輸出入取引の入金情報漏れ
2. 前受金の入金情報漏れ
この二つが主な原因と特定し、どうしたら漏れないかを検討しました。
主任 『時間を決めて輸出入情報シートをチェックしなければ
いけないですね。それと、私もダブルチェックで情報シート
と資金繰り表をチェックしますよ。』
Mさん『そうですね。週1回ぐらいでいいと思います。
あと前受金はどうします?』
私 『前受金が発生するお客様は何件ぐらいあるのですか?』
Mさん『1社だけです。』
私 『1社だけですか?その情報はだれが持っているのですか?』
Mさん『業務のKさんです。』
主任 『Kさんはキーマンです。またKさんと私とMさんそして取締役で
毎週月曜日の朝に他の業務スケジュールについてミーティング
をしているのです。
そこで、この資金繰り情報についても確認します。
支払の差異の主な要素である情報もKさんが持って
いますのでちょうどいいと思います。』
結局、6月分の資金繰り計画実績差異分析ででた要因のうち、
本日決定した週一ミーティングで今までの情報不足が改善できれば、
入金差異90%、支出差異75%は解消できることになります。
早速、来週の月曜日から資金繰り差異撲滅キャンペーンがスタートするようです。
これが順調に進めば、社長さんも安心していただけるのでは
と思いますが・・・。
来月も引き続きチェックしましょうと約束して失礼しました。
コンサルティングに強い 大阪 税理士小笠原/河原事務所 才木でした。