御堂筋税理士法人 香取です。

先日、自動車整備業界での経営計画セミナーを行いました。
自動車整備業界は以下のような理由から競争が激化しております。
・少子高齢化による免許返納
・スマホなどソフト面への投資によるお金の使い方の変化による車離れ
・交通網の発達による車離れ
など

さまざまな理由がありますが車離れが加速していることは事実です。
それは各種取締り強化による未認証工場の認証化などの
背景があります。

現在では認証工場数は増加していますが、自動車整備業全体の売上高は
減少傾向にあります。

車の保有台数が減少しているので
毎年15%顧客が流出した場合、5年後には顧客が半分になります。
つまり売上は半分になります。利益はというと
売上に伴う利益減少分に沿って固定費を削減していかなければ
さらに利益は減ることになります。

生き残りを狙うのは自動車整備工場だけではなく
カーディラーも新車販売台数の減少を受けて、車体整備を含めた
カーアフターマーケットに活路を見出しています。

そこでディーラーが展開する「顧客の囲い込み戦略」を
見ていきたいと思います。

新車販売ディーラーの戦略は需要を自社サービス内で循環させ
あらたな需要を創造させるビジネスモデルです。

新車販売→点検等のアフターサービス→3年目車検→5年目車検→自動車再販
という形です。

3年目、5年目の車検までは
メンテナンスパックや残価設定ローンによる顧客の囲い込みが
可能となる。またその後は自動車の新車販売もしくは中古車販売
によって同じサイクルに持っていくというもの

またホンダは、インターナビプレミアムクラブというもので
きっちり顧客を囲い込む作戦に出ている。

なかなかの戦略であるが非常におもしろい
インターナビとはなにかであるが
カーナビの地図の更新はもちろん
気象情報、混雑情報、最適な道路情報などを
ネット通信を使いカーナビに随時最新情報を
おくるというもの

利用者はこれを通信料無料で使うことができる。
なんともうれしいサービスである。

しかし無料期間には制約条件があり、
車検時にホンダの販売店で更新手続きを行うことで
次の車検までの更新料を無料とするもの。

どれだけカーナビの頻度があるかわからないが
せっかくついているカーナビを最新にでき
どれだけの頻度使うかわからないサービスでも
無料というだけでついホンダで車検を受けようと思う。

では町の自動車整備業はどのように顧客を囲い込むのがいいのか

あくまで仮説ではあるが
7年目以降の車検がキーになるのではないでしょうか
つまり7年もたつと車自体も少し劣化し乗りつぶそうかという
思いになってくる。
すると新車時の大切にしたい感覚がうすれてくるのではないでしょうか

そうなれば部品も純正にこだわることもなく
どちらかというと価格は安いほうがいい。

ということになります。

ディーラーの無差別ゾーンの戦略と真っ向勝負を
挑むとかなりの消耗戦になる可能性があります。

自動車整備業界もやはりニッチ戦略で勝負が必要です。
顧客目線でさまざまな角度からサービスを考え
生き残り戦略を考える必要がありますy。

そのためには
1.自社の得意なもの
2.競合他社と自社とのサービス等の比較研究
3.ディーラーを超越するそれ以外bのサービス・技術力を研究
4.従業員と意見を出し合って今後の戦略を考える。

やはり従業員を巻き込んだPDCAの循環サイクルが必要になります。

『販売なくして事業なし』マーケティング戦略は常に進化しなければ
いけないことが改めてわかった。

御堂筋税理士法人 香取でした。


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