御堂筋税理士法人の才木です。

今日は、工務店3社で経営のコックピットに基づく経営月次チェック会を行いました。

「儲けのカーナビ」と「経営のコックピット」で先月までの行動結果そして販売プロセス

指標を見ながら決算予測利益の精度を確認します。

A社:8月決算 黒字予測OK⇒ほぼ目標達成が射程圏内

B社:9月決算 現時点で損益分岐点⇒来月には黒字化予測そして目標達成へ!

C社:9月決算 現時点の利益予測が△22,000千円!


これは大変と思い介入を始める。

私「このコックピットの情報に漏れはないですか?」

C社長「実は、40,000千円の物件が最近決まりそうになりました。」

私「工事利益率は?」

C社長「27%です。」

私「よし!10,800千円確保!

  他にないですか?」

C社長「これからの案件次第で・・・・・」

私「では、案件発生目標あるでしょ!そのアクションプランの進捗状況は?」

C社長「そこは、順調です。このまま行きますと、あと7ヶ月ありますので、

     少なく見て30,000千円の受注は見込めます。」

私「工事利益率は?」

C社長「ここは、30%なので9,000千円です。」

私「あと2,200千円!」

C社長「ん~~~~・・・・・。」

私「あとは、利益改善でも達成できるんじゃない?

  例えば、先ほどの40,000千円の物件27%と言ったけど、

  もう1%、2%改善すれば?

  それ以外の物件ももう1%、2%改善すれば?」

C社長「それならできると思います!」

私「じゃあ、とりあえず黒字確保のイメージはできましたね!」

C社長「本当ですね!このコックピットを作って22,000千円の赤字と見たときは

     どうしようと考えていたんですが・・・・・。なんとか見えましたね。」

経営のコックピットは、目標と現状とのギャップをつかむツールなのです。

コックピットと向き合い思考を繰り返すことによって、そのギャップを埋める

ことができるのです。

私「C社長!赤字金額を見て、考えていたとおっしゃいましたが、どこで考えていましたか?」

C社長「会社のデスクです。」

私「集中して今のような代替案や新たなアイデアまで考えられなかったのでは?

  例えば、社員さんが話しかけてきたり、急な電話に対応したり・・・・」

C社長「全くその通りです!昨日、コックピットを作って考えていたのですが、

     社員から、「社長少しいいですか?」という相談ごと対応があったり、お客様から

     電話を頂いたりして、考え切ることができませんでした・・・・。

     そうすると、この22,000千円のマイナスだけが頭に残って・・・・」

私「そうでしょ!それでいいのです。22,000千円のマイナスになるという未来数値を

  認識することによって、不安感が増長し思考へのエネルギーと変わるのです。

  あとは、その思考する場をどのように工夫するかですね。

  もう一つ申し上げると、A社長、B社長はもうすでに損益分岐点はクリアーできて

  いるので、楽しくて仕方ないと思いますよ!」

A社長「その通りです。先ほども、お客様との商談でしたが、この利益は経常利益

     直結の利益だと考えると嬉しくて嬉しくて!

     日々の活動と会社の経営数値とがやっとリンクしたように感じました。

     かつ、余裕を持った商談ができました。」


このように、コックピットがアクションエネルギーたる要因は、仮説の積み重ねの

決算予測数値にするということです。

その仮説が間違っていたら、修正するという試行錯誤の連続なのです。

そして、今日の教訓!

コックピットを作成した後の振返りは、

「じっくり考えることができる環境で実施する!」


ドラッカーがマネジメントで言っている「小企業のやるべきこと」は、3つ。
1.大企業以上に戦略をもたなければいけない。
2.メンバーの役割を組織化しなければならない。
3.独自の情報システムをもたなければいけない。
最後の3つめの情報システムとは、予測キャッシュフローの情報、
経営環境変化を察知するための情報、そして顧客の情報という
3つの情報が必要だと指摘されている。そし
て、での情報も経理の数値だけでは十分でないということです。
「経営のコックピット」には、その会社の成功ストーリーの仮説に基づく
目標数値情報があり、その情報に乖離を把握し、その背景となる
市場の変化を推察することができれば、次の手を早く打てるという
ことになります。
もっと「経営のコックピット」の研究を深めよう!


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