御堂筋税理士法人の伊東です。

セブン&アイ・ホールディングスを長年率いてきた
鈴木敏文さんの引退表明をきっかけに読んでみました。

「統計心理学」とタイトルにはありますが、統計についてはあまり触れられていません。
ですが内容自体は大変良かったです。

ライバルより店舗日販が20万円も高い店づくりはいかにして作られたか・・・
基本的な思考のベースと仮説検証の流れについて書かれていました。

鈴木さんの発想の根本にある「五つの視点」

①変化の流れを時間時で捉えると、今の時代の動きが分かる
②時間軸を“輪切り”にすると、“本当のようなウソ”が見えてくる
③時間軸で未来に目を向けると、今の時代の顧客心理が読める
④脱経験的思考―過去の「常識」は今の「非常識」
⑤陰陽両面的思考―書い手の「合理」は売り手の「非合理」

①~③については弊社の代表の小笠原も経営者は
・川の流れをを読むかのごとく時代の変化を捉える「魚の目」
・時間軸の一断面を徹底的に分析する「虫の目」
・先(未来)を見据える「鳥の目」
によって世の中を見る必要があると言っているのを思い出しました。

また、直観と客観の2つのカンの使い分けについて
ダイエーの中内功さんは 『現場主義』
一方で鈴木さんは徹底した『データ主義』

本書では現場感覚というのは必ずしも正しくないこともあり、
ミクロに物事を見れば一見正しそうなことも、
マクロに見るとまったく違ったりすると紹介されています。

例えば・・・
売上成績の悪い店頭で観察したところ、お店にやってくる顧客は
50-60代が多いということがわかった。

→そこで50-60代をターゲットだと考え、より彼らに受けるような
 品揃えにシフトするべきだと考えるのが『現場主義』

→『データ主義』では地域データを調べてみて、
 実は20-30代が多く住んでいる地域だということがわかったとする。
 となると本当の問題は20-30代の顧客に魅力がない店作りをしているため、
 その年代の客を呼び込めていないということになり、打ち手は全く変わってくる。

10年前の本ですが、現代の本質を捉える視点を学べる良い本でした。

御堂筋税理士法人の伊東でした。


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