その1 「ヤル気」「意欲のマネジメント」が目的
2018.02.28
人事コンサルティング
皆さん、こんにちは。
組織デザイン研究所でございます。
今回から組織デザイン型人事についての
考え方をご紹介してまいります。
そもそも、組織デザインとは何か?
組織デザインは、1960年代から拡まった
「OD(Organization Development):組織開発」に立脚した、
組織・人事のシステム構築の考え方です。
日本では、人事制度設計といえば、
職能資格制度を中心とする
楠田丘先生の考え方が代表的なものです。
職務中心の米国型の報酬体系と異なり、
「人間は時間とともに成長する」
「新卒モデルが前提」というようなことから、
大企業やその労働組合が受け容れやすく、
高度成長時の年功型の日本独特の人事の世界を
つくり上げてきたのは間違いありません。
等級(グレード)Ⅰ 高卒
等級(グレード)Ⅱ 短大・専門卒
等級(グレード)Ⅲ 大卒
というように初号棒(初任給)を定め、
「いかなることがあっても給与は下がらない」
「一年たてば必ず昇給する」といったように。
ここでの評価は、「人事考課」です。
「人が人を評価するなどおこがましい」
「期間ごとに、上司は部下の課業について、じっくり考える=考課」
にとどめておきなさい。
ウサギとカメの話にもあるように、
人間の成長は、それぞれ早い遅いがあるもの。
いずれ時間がたてば、必ず人間は成長するものなので、
考課結果の反映は、大きな差をつけない方がよろしい。
日本の企業の人事を硬直化させてしまった
主要因といえるかもしれませんね。
楠田理論と日本経済、功罪あい半ばというところでしょうか。
さて、「OD:組織開発」の考え方に立脚する、
組織デザイン型人事の考え方には、
おおきく三つの特徴があります。
組織デザイン型人事の目的は、
「ヤル気」「意欲のマネジメント」です。
そのために代表的な三つの考え方を援用しています。
一つ目は「二要因型の動機づけ理論(F.ハーズバーグ)」です。
ハーツバーグは、臨床心理学者として
ピッツバーグ心理学研究所で職務態度の研究を行う中で、
職務満足と職務不満の要因を実証的に分析しました。
この考え方に基づいて、組織・人事制度を考えて行くと、
とても分かりやすくて、運用しやすい仕組みが出来上がります。
二つ目以降は、次回ご紹介させていただきますね。
皆さん、読んでくださりありがとうございます。
組織デザイン研究所でした。